阿倍野区の不動産なら売却も購入もエステート・マガジン

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@dream2010受賞論文

1 【基本事項】■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 弊社は不動産売買仲介をメイン業務として大阪市阿倍野区で営業しております。
大阪市阿倍野区は人口が約10万人、世帯数が約5万。
一戸建とマンションの比率は約1:1。売却中の居住用不動産が200〜250件となるような地域です。

 2007年4月に設立。宅地建物取引業者票が届いた5月より営業を開始。当初は、新聞折込みを中心としたチラシ営業のみでした。
 2007年8月にホームページを開設。ホームページ開設時から、「大阪市阿倍野区」の物件情報に特化して おりましたが、物件情報および顧客情報をシステマティックにデータベース化する必要を感じ、2007年10月に アットドリームを導入。ホームページの更新頻度を上げ、常に最新情報(終わった物件を載せないことも含む)を載せることを決意。 ホームページ経由の反響が安定したので、2009年7月で折込みチラシを廃止。
2010年1月、更なる発展を求めてホームページのコンテンツ強化に着手。ブログも再開。現在に至ります。 
2 【本  論】■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
今回応募の賞は「Best ホームページ賞」です。

1.狩猟から農耕へ
 営業手段を紙の媒体からインターネットへ移行することで、弊社の経営は劇的に変化しました。
 イメージは「狩猟から農耕へ」。人類が文明を築く過程と同じです。
 人類は採集・狩猟の獲得経済から、牧畜・農耕という生産経済に移行することによって文明を築きました。
狩猟は、せっかく獲物をしとめても食べ終えると終了です。次の獲物を探すために移動しなければなりません。
しかし、農耕であれば、同じ場所に収穫があります。
 紙の媒体からインターネットへの変化は、狩猟から農耕への変化そのもの。チラシによる集客は獲得するものですが、インターネットによる集客は生産するものだからです

2.ホームページにオフィスを作る
 現在、弊社はチラシを全く使用していません。紙の媒体には文字通り一円も使っておりません。チラシ営業は他社に任せました。 その代わり、他社がチラシに分散させているヒト・モノ・カネをインターネットに集中させています。

 イメージは「ホームページにオフィスを作る」
 事務所の中にホームページがあるのではなく、ホームページの中に事務所を作ります。
 ホームページを閲覧してもらうということは、バーチャルな空間に作った店舗に来店してもらうのと同じ。 アクセス数が一つ増えるということは、バーチャルな店舗にお客様が一人来店されたということです

 知りたいことがあれば、お客様はホームページへアクセスし、ホームページに接客されます。クリックをすればホームページが答えてくれる。 これがホームページの接客です。紙のチラシにこんなことはできません。
 従業員に接客方法を教育するように、ホームページにも接客方法を教育します。ホームページの接客態度が悪ければ、お客様は二度と アクセスしてくれません。ホームページへの教育が私の営業努力です。
 まずは、バーチャルな空間で知ってもらう。その結果、リアルな空間でも会いたいと思われるようなホームページに教育することが
大事だと信じています。紙のチラシは捨てられてしまえばオシマイですが、ホームページなら教育することができます

3.株式会社エステート・マガジン
 ここで弊社がホームページを開設するに至った経緯をご紹介します。
 エステート・マガジンという社名に込めたのは「不動産の雑誌」あるいは「不動産のカタログ」でありたいという思いです。
 実を言いますと、発想はユニクロの真似。ユニクロとは「ユニーク・クロージング・ウェアハウス(ユニークな衣料の倉庫)」の略。 販売員はお客さまに商品をすすめたりはしません。お客さまは、倉庫(陳列棚)から好きな商品を選び自分でレジに運ぶ。 企業理念と社名が一致しているのです。
 私も不動産会社を作るならそういう会社にしたかった。普通の不動産会社では営業マンがお客さまにピッタリ張りついて物件をすすめます。それが嫌だったので、カタログを作って選んでもらおう、と考えました。
 もともとは定期的に紙のカタログを作る予定だったのですが、ホームページを作るスキルを持った方が入社してくれたので ネット上にカタログを作りました。それがエスマガ・ホームページの始まりです。

4.カタログに求められること
 私はビジネス書が好きなので、カタログを作り始めた時から戦略は決まっていました。有名なランチェスター戦略です。
ランチェスター戦略をカタログ作りに反映させるとポイントは次の二点になります。
 1. 局地戦(阿倍野区限定)
 2. 一点集中(居住用不動産)

 時に浮ついたテクニックに走ることもありましたが、上辺だけのテクニックは長い目で見るとマイナスだと思います。 結局、信用を失うからです。優良なお客さまほど離れていきます。

 カタログに求められる最も大事なことは、知りたいことが載っていること。営業マンが伝えたいことを載せるのではなく、お客さまが知りたいことを載せること。 それが重要だと思います。知りたいことが載っていれば、お客さまは引き続き見にきてくれるからです。
 お客さまが知りたいことを載せるためには情報を深くする必要があり、情報を深くするためには地域を限定しなければなりません。 地域を限定しなければ情報が荒くなります。その結果、新しい物件を載せるのが遅くなったり、売れてしまった物件を消し忘れることになる。 情報を提供する手間を考えると、量と質はトレードオフ(二者択一)の関係にあるからです。
 広い地域の浅い情報ばかり載せているホームページはたくさんあります。しかし、情報がたくさん載っているからといって、お客さまが知りたいことが 載っているとは限りません。流通業界において、ダイエーが衰退しイトーヨーカドーが繁栄した理由は、ダイエーが「商品の量」を追求したのに対し、 イトーヨーカドーは「消費者の欲求」を追求したからだと言われています。ホームページにも同じことが起きるのではないでしょうか。

 最新の情報を早く載せるのも、売れてしまった物件を消すのも、お客さまが知りたい情報だからです。カタログに対し情報量を求めるお客さまも おられますが、そういった方も知識量が増えるにつれ情報の質を求めるようになります。
 「不動産を探している人が知りたいことは何なのか?」を真剣に考え、ホームページに反映させることを常に意識しています。

5.階段を上りやすく(理論篇)
では、弊社のお客さまが、どういう過程を経て不動産を購入して下さるかをご説明します。
0.エステート・マガジンを知らない
1.エステート・マガジンを知る
2.定期的にホームページを見るようになる
3.会員登録をする
4.問合せをする
5.実際に会う
6.物件案内
7.契約

ほとんどのお客さまがこういう過程を経ます。もちろん気に入って頂く物件が見つかるまでは物件案内を繰り返すことになるのですが、 0から5までは順番に進んで頂きます。
もう少し分かりやすく図でご説明しましょう。
お客さまには、こういう階段を上ってきてもらいます。
7.契約  
6.物件案内  
5.実際に会う  
4.問合せをする  
3.会員登録をする  
2.定期的に見る  
1.エスマガを知る  
0.エスマガを知らない  

上にいるお客さまほど弊社との信頼関係は強いということ。上にいるお客さまほど契約は近いということです。
私は、お客さまがこの階段を上りやすいようにホームページを作ることを意識しています。最新の情報を載せるのも、売れてしまった物件を消すのも、 コンテンツを充実させるのも、ブログを書くのも、ツイッターでつぶやくのも、この階段を上りやすくするためです。

 イメージとして大切なのは、お客さまが自分の意思で階段を上ってくれること。
セールスマンが下まで降りて行き、強引に上まで引っ張り上げ、お客さまを背負い投げしていたのが、今までの不動産業者の営業スタイルではないでしょうか。
  お客さまを動物に例えるのは失礼なのですが、階段を上って頂く過程は野生動物の餌付けに似ています。 野生動物を罠で捕まえて、無理やりに餌を食べさせようとしても食べません。不動産購入を考えているお客さまも同じことです。 ただ違うのは、お客さまは食料ではなく情報を求めているということ。
 ですから、各ステップに応じてお客さまが好みそうな情報を、ホームページ上に配置することを私は意識しています。

 ちなみに、電話で問合せしてくれるお客さまや、実際に来店するお客さまに比べて、メールで反響のあったお客さまはやりにくい、というのは本当のことです。
 その理由をこの図で説明します。電話で問合せしてくれるお客さまは4の位置、実際に来店されるお客さまは5の位置です。やりやすいと感じるのは 当たり前です。
 が、しかし、4や5の位置にいるお客さまだけを相手にするということは0・1・2・3の位置にいるお客さまを放棄するということではないでしょうか。 まさに、採集・狩猟の獲得経済です。そこに育てるという概念はありません。

 0の位置にいるお客さまを4や5の位置に育てる仕組みを作ることが、牧畜・農耕による生産経済への変化だと私は考えています。
 人類は採集・狩猟の獲得経済から、牧畜・農耕という生産経済に移行することによって文明を築きました。不動産の営業も同じだと私は思うのです。
 ホームページを利用することによって、お客さまも育てることができると私は信じています。

6.階段を上りやすく(ツール篇)
「階段を上りやすく」の意味を理解して頂いたところで、弊社が意識しているもう一つ重要なポイントをご説明します。
それは、各ステップによってメインとなるツールが変わるということ。ここは非常に重要なポイントなのですが解説されることは少ないです。 理解している不動産業者も少ないと思います。私も気付くまでに随分と時間がかかりました。
  ステップ ツール お客様への対応
0 エスマガを知らない SEO対策 全て同じ
1 エスマガを知る
2 定期的に見る ホームページ
3 会員登録をする ホームページとメール 個別対応
(メルマガのみ同じ)
4 問合せをする
5 実際に会う 対面セールス 完全個別対応
(メルマガのみ同じ)
6 物件案内
7 契約
 「0エスマガを知らない」→「1エスマガを知る」に上って頂くにはSEO対策が有効です。どんなにホームページの内容が良くても、 お客さまに見つけてもらわなければ意味がありません。
  また、SEO対策にいくらお金をかけても「3会員登録する」までは進んでくれません。 何故なら「1エスマガを知る」→「2定期的に見る」→「3会員登録する」と進んで頂くためにはホームページの内容が問われるからです。
 さらに、「3会員登録する」→「4問合せをする」にはメールが重要になります。 インターネットができることは、情報を提供することと、お客さまの情報を提供してもらい(会員登録)、実際に会う段取りをすることまで、 と私は考えています。ホームページとメールだけで契約まで進む人はいません。実際に会ってからもホームページとメールが情報を提供する有効な 手段であることに変わりはないのですが、コンピューターの画面を確認しただけで高額な不動産を購入する人はいないと思います。
  最終的には、対面セールスが必要です。ただ、実際に会えたからといって強引な営業マンに変わったのでは、お客さまはそこで階段を上るのを 止めてしまいます。

(SEO対策)→(ホームページ)→(ホームページとメール)→(対面セールス)
という各ツールの流れをスムーズにして、お客さまが階段を上りやすくすることが重要だと思います。


 階段の上に近づくにつれて、より個別の対応になるということも補足としてご説明しておきましょう。ツールは万能ではありません。 各ツールの長所をタイミングよく活かすことが大事です。そう意識することで新たな気付きが生まれると思います。

7.階段を上りやすく(実践篇)
 では、弊社が実際に行っていることホームページを中心にしてご説明します。
物件情報について
 情報が実際に載っていることも大事ですが、一目見て載っていると思わせることが大切だと思います。
そう思わなければお客さまは階段を上るのを止めてしまいますから。

@阿倍野区不動産情報 毎日更新

 とにかく最新の情報を載せること。新しい物件はもちろん、売れてしまった物件はできるだけ早く消すことも意識しています。
 また、毎日更新することでSEO効果も期待できます。弊社はSEO対策にお金は一円もかけていませんが
「阿倍野区」のキーワードが入れば上位に 表示されます。
 とにかく毎日更新がインターネット不動産の最低条件、そしてスタートラインです。

 そこから先で弊社が行っている味付けをご説明します。
 弊社は大阪市阿倍野区で不動産仲介業を営んでいるので、ヤフーやグーグルなどの検索サイトでは『阿倍野区』『不動産』などのキーワードだと上位に 表示されます。ということは、弊社のホームページに辿り着くお客さまは「阿倍野区の不動産」を探している方が多いということです。
  それで、ホームページの一番目立つ場所に「阿倍野区不動産情報 毎日更新」と配置しました。
(SEO対策)と(ホームページ)の内容を合わせることは 意識した方がいいと思います。
 (SEO対策)と(ホームページ)の内容がずれている不動産会社が意外と多いです。「大阪市 中古マンション」検索で上位に出てくるのに、 ホームページには阿倍野区のマンション情報しか載っていない、あるいは「阿倍野区 不動産」検索で上位にくるのにホームページには大阪市全体の情報が 載っているような会社があります。
 (SEO対策)→(ホームページ)の流れを意識していないからです。ここはホームページ運営の盲点だと私は思います。SEO対策を外部に委託している 会社は要注意でしょう。弊社もハッキリと意識したのはホームページを開設してから一年後くらいでした。ここを意識することで次の気付きも生まれました。
 それはトップページだけでなく、物件ページにも「阿倍野区不動産情報 毎日更新」を目立つ場所に配置することです。 検索サイトからトップページに辿り着くとは限りません。いきなり物件ページに来る人だっています。そのため、物件ページの上部にも、 「会社名」・「会員登録への誘導」・「阿倍野区不動産情報 毎日更新」を配置しています。

 阿倍野区の不動産情報に興味を持った人がせっかく弊社ホームページに辿り着いてくれたのに、深く見ることもなく他のページに行ってしまう。 こんな事態だけは絶対に避けるようにしました。
 大阪市全体や中央区の不動産情報に興味を持った人が他のページに行くのは構いません。
ただし、阿倍野区に興味を持っている人が、深く見ることなく 他のページに行くのは絶対に阻止せねばなりません。そのことを強く意識しています。

A更新履歴

 「阿倍野区不動産情報 毎日更新」に興味を持った人は、更新日時を見たうえで更新履歴を見つけるでしょう。 他社のホームページにも更新履歴はありますが「新規物件2件」といった表示が多いです。
 弊社は更新履歴を見るだけで物件名も確認できるようにしました。それだけでなく、カーソルを置くとクリックできるようにして、 そのまま詳細ページに進むこともできます。初めてエスマガのホームページを見た人でも「つい押したくなる」と考えたからです。
 一般物件は非会員でも閲覧できますが、会員物件は会員でないと閲覧できません。この時点で、訪問者は「会員にならないと見ることができない物件が あるのだな」と気付きます。言い訳がましく説明するのではなく、お客さまに自分で気付いてもらうような仕組みを作りました。恐らく、お客さまは考えます。「何故、見られない物件があるのだろう?」と。そう考えた人のために「会員公開物件と会員登録システム」を説明するページを、更新履歴のすぐ下に作りました。
 さらに、更新履歴には新着物件だけでなく成約物件も表示しています。こうすることによってトップページに毎日更新していることをより強くアピール できるからです。また、新着物件がない日でも更新履歴に記載する情報が生まれます。
 更新履歴を見るだけで、たくさんのことが分かるようにするメリットは大きいと思います。

1.リピーターは更新履歴を見るだけでいい
2.過去数日にどんな新着物件があったのか、更新履歴を見るだけで分かる
3.過去数日にどんな物件が売れたか分かる
4.新着情報がなくても「更新情報なし」にはならない
5.見たい物件が会員物件であることを認識してもらい会員登録へ導く
6.毎日更新していることがストレートに伝わる
7.SEO対策にもなる


B分類方法

 弊社は物件情報を表示するのに、あまり細かな分類をしておりません。大阪市阿倍野区だけをエリアとしているので、取扱い物件数は 200〜250くらいです。
 分類し過ぎるとページ移動が増えるので不便です。また、1ページに1〜2件しか載らないため、物件が少ない印象を与えてしまいます。
 個人的には、自分が使いにくければお客さまも使いにくいはずだと考えて、自分自身が使いやすいような表示にしています。 マンション・一戸建て・土地・事業用と大きく4つに分類し、できるだけページ移動がないような表示方法を選びました。
表示については、自分が不便なことはお客さまにも不便。自分が便利なことはお客さまにも便利と考えて間違いないと思います。

 カタログに求められる最も大事なことは、『営業マンが伝えたいことを載せるのではなく、お客さまが知りたいことを載せること』と書きました。 そのうえで配置を工夫することで、より階段を上りやすくできると私は考えています。

物件情報以外について

 インターネットを検索するお客さまは最新の情報を求めている可能性が高い、と書きました。 しかし、最新情報は、提供する側としては差のつけにくい部分でもあります。情報源が同じ(レインズ)なので、どこのホームページにも同じ情報が 載ることになるからです。
 そこで物件情報以外の内容に力を入れることでも差別化を図るべきだと考え、いくつかコンテンツを作りました。私は全てのコンテンツに階段を 上りやすくさせる意図を持たせているつもりです。階段を上りやすくする方法には二つあります。
 1.お客さまの不安を解消すること
 2.お客さまの欲求を満たすこと

この二つを私は意識しています。では、弊社が行っている具体例を二つだけご説明しましょう。

@ブログ

 ブログに即効性はないです。日記の一話だけを読んで問い合わせしてくれるお客様などいないと思います。またエスマガ・ホームページのリピーター全員が ブログを読んでくれるわけでもありません。
 何故ブログを書くかというと、エステート・マガジンと私(定山)を知って頂くことにより不安を解消するためです。 お客さまは「どんな会社だろう?」「社長はどんな人だろう?」と不安に思っていることが多いので、ブログにより不安を解消するのです。
 「企業案内」や「ごあいさつ」は常に同じ内容が表示されますが、ブログは毎日のできごとをつづることができるので、「この人なら安心だ」と思わせる力を より強く持っていると思います。
  さらに、毎日熱心に読んでくれたうえで会いにきてくれるお客様の成約率が非常に高いです。そういう意味での効果も大きいと私は感じています。

A小冊子

 弊社の場合、会員登録には住所・氏名・連絡先の記入が必要なので、お客さまの感じる抵抗は最も高いと考えました。 そこで「会員登録」という最も高い段差を少しでも上りやすくするために作ったのが『不動産は急いで買うな!4つの理由』です。 ヒントは小冊子。会員登録すれば無料提供するといった小冊子をヒントにして、ホームページ上にアドバイス集を配置しました。
 私の経験を基に本音で書いたアドバイスであり、普通の不動産屋があまり言わないようなことを書きました。つまり、お客さまが知らないことを書きました。
  ただ最後まで読むには会員登録をしなければなりません。「最後まで読みたい」という欲求を持って頂き、その欲求を満たすために階段を上って頂くことを 意図しました。
 ブログと同じく、訪問者の全てが読んでくれるわけではありません。また会員の方でも読んでいる方は小数です(感覚的には1/3くらい)。 ただ、この階段を上ってきてくれた方とは会った日から信頼関係ができています。
  結局のところ、コンテンツにとって大事なのはカタログと同じことです。つまり、お客さまの知りたいことが書かれていること。営業が伝えたいことでは ありません。人間は知りたいことが分かることによって、欲求を満たし、不安を解消します。
 自分のアピールしたいことや、住宅情報誌を見れば書いてあるようなことばかり載っているブログやコンテンツが多いですが、それでは差別化を図れません。 100人に70点をもらうより、10人に100点をもらう方が成果はあがると私は考えています。零細企業のホームページには多少のアクの強さが必要ではないでしょうか。

8.これからの課題
 インターネットを利用することで弊社の経営は劇的に変化しました。しかし改善するところはまだまだあり完成することはないと思います。
 弊社が直面している課題を二つ。

@売却物件募集

 ホームページによって購入希望者は集客できるのですが、売却希望者からの問合せは少ないです。売却希望者はインターネットよりも、チラシに反応していることが 多いような気がします。この理由が今の私には分かりません。分かりませんが、もし理由が分かったのならホームページでも売却希望者を集客できると私は 考えています。何か理由があるはずです。
 その理由を究明することによって、売却希望者の欲求を満たし、不安を解消することができればホームページでも売物件を募集できるはずです。ホームページで 売却希望者を効率よく集客する方法を見つけ出した不動産業者は、大きなアドバンテージを手に入れることができると思います。

A個別対応をかけるタイミング

 6章(階段を上りやすく、ツール篇)で、最終的には対人営業が必要と書きました。その対人営業に切替えるタイミングが難しいのです。 早すぎるのもダメですが、遅すぎるのもダメだと私は思います。
営業マンが犯す最も多いミスはこの二つ。
 1.相手が欲しくない時に売込むこと
 2.相手が欲しい時に売込まないこと

 営業職が世の中で嫌われるのは1のミスが多いからです。ただ、ホームページによる営業で1のミスを犯すことは少ない。しかしながら、 2のミスを犯すことはあります。
 会員登録後、お客さまから何ヶ月も連絡がない場合には、弊社から連絡することがあるのですが、既に他社で買ってしまっていることが少なからずあります。
 2のミスを減らすような仕組みを作ることができれば、成約率は更に上げることができるはずです。

3 【社  名】■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
社  名 株式会社エステート・マガジン
担  当 定山 光洛
以上


参考文献
『詳説 世界史』村上堅太郎 他
『ホームページにオフィスを作る』野口悠紀雄
『グーグルに依存し、アマゾンを真似るバカ企業』夏野剛
『クリック&モルタル』デビッド・S・ポトラック、テリー・ピアーズ
『ホームページで「売れる仕組み」を作りなさい』尾池徹哉
『成功する不動産売買仲介業』本村靖夫
『成功する不動産業の経営戦略』本村靖夫
『小さな会社・社長のルール』竹田陽一 
『小さな会社・儲けのルール』竹田陽一 他
『小さな会社・集客のルール』竹田陽一 他 『ランチェスター戦略 弱者逆転の法則』福永雅文
『ランチェスター戦略』福永雅文
『あなたの会社が90日で儲かる』神田昌典
『あなたの会社が90日でもっと儲かる』神田昌典
『できる社長はネットで売らない』吉本俊宏
『競争戦略論T』マイケル・E・ポーター
『競争戦略論U』マイケル・E・ポーター
『コトラーの戦略的マーケティング』フィリップ・コトラー
『現代の経営』P・F・ドラッカー
『街の不動産屋さん、“待ち”の経営から抜け出す』金丸信一
『インターネット不動産経営 勝つための11のセオリー』金丸信一
『広告禁止!インターネット不動産進化論』金丸信一
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