相談
不動産を売却する…
不動産を購入する、とは違った不安があると思います。
費用がいくら必要なのか?
どんなところに注意したらいいのか?
まずは信用のできる不動産屋に相談してみましょう。
と言っても、信用できる不動産屋を見つけるのが難しいのですが…。
(どういった不動産屋が信用できるのかは、このガイドを最後までお読み頂ければ分かります)
●居住用不動産を売却する際の費用の目安(売却価格の3.5%〜4%)
|
例1)1500万円の場合 |
例2)3000万円の場合 |
売渡費用 |
\35,000 |
\35,000 |
印紙代 |
\15,000 |
\15,000 |
仲介手数料 |
\535,500 |
\1,008,000 |
合計 |
\585,500 |
\1,058,000 |
こういった費用を安くご説明する不動産業者には気をつけてください。
「ウチなら費用が他よりも安い」と言うような説明をし、売却依頼をとる不動産業者もいます。
売買契約締結後(手付金受領後)、思ったより諸経費が高かったとしても売買契約は取消せません。
経費は少し高めくらいに見積もっておく方が良いです。
査定
何はともあれ、「いくらで売れるか?」です。
不動産物件の査定を行う場合、過去における近隣の成約事例や、現在の販売事例を基に査定するのが一般的です。
誤解している方が多いのですが、新聞などで発表される路線価や固定資産税評価額は、
「売れる価格」とは全く別物で参考にしかなりません。
何故なら、路線価や固定資産税評価額は、ロケーションや日当たりなどの環境面の要素や、建物の
外観や内装、修繕履歴などの実際に購入する人が、最も気にする現在の状況を考慮していない
机上の数字だからです。
@ 過去において、同じような物件がいくらで売却されたか?
A 現在において、同じような物件がいくらで売却されているのか?
上記2つが最も参考になります。
この2つの価格が頭に入っている(事務所のコンピューターを頼りにするのではなく)不動産業者は
信頼できる可能性が高いです。
査定は無料でやってくれる不動産業者がほとんどですから、複数の業者に査定依頼をするのも有効でしょう。
査定はあくまでも査定です。
査定された通りの価格で売り出さないといけないわけではありません。
最終的な売出し価格は売主様が決定するものですのでご安心下さい。
⇒無料査定・売却相談
仲介業者選び
大まかな価格が分かりました。
次はどこの仲介業者に依頼するかです。
高く査定してくれた業者さんに依頼した方が良い、と思っている方が多いかもしれません。
しかし、高く査定してくれたからといって、高く売ってくれるわけではないので注意が必要です。
最も高く査定してくれた業者さんは、
@ 前向きで楽観的
A 無責任でイイ加減
のどちらかであり、
個人的にはAである可能性が高いと思っています。
次に、その理由を説明します。
査定価格の差
不動産売却に関するノウハウ本の多くには
「最も信頼できそうな不動産業者に依頼しましょう」とは書いてありますが、
「最も高く査定してくれた不動産業者に依頼しましょう」とは書いてありません。
どうしてでしょうか?
査定価格だけで、不動産業者を判断すると失敗する可能性が高いのです。
では、最も高く査定してくれた業者は、どういった理由で他社よりも高く査定できたのでしょう?
@ 他社に比べて営業力があるから
A 知名度のある会社だから
B 合理的な経営をしており経費が削減できているから
の、どれかであれば良いのですが…。
残念ながら全て間違いです。
査定価格とは…
「このくらいの価格なら売れると思います」という不動産屋の予想に過ぎません。
ですから、不動産屋の性格によって、違った予想をするのは当たり前のことなんです。
査定額に惑わされず、不動産屋の人間性を見て下さい。
売り出し価格は、査定額を参考にして売主様が決定すれば良いことですから。
売り出し価格の決定
査定を終え仲介業者も決まったなら、いよいよ売出し価格の決定です。
人気のある小学校区の希少物件(南向きの家)などは、時期によって、相場よりも高く
売れることが本当にあります。
反対に、人気のない地域の物件は、いくら価格が低くてもなかなか売れないことも…。
自分が所有している物件の特性を冷静に分析して下さい。
少しでも早く、高く売りたいのが売主様の本音だと思います。
しかしながら、スピードと価格の2つを満たすのは簡単ではありません。
売出し価格によって、売れるタイミングも変わります。
安く売出せば早く売れ、高く売出せば時間がかかることが多いです。
「スピード重視」なのか「価格重視」なのかを、依頼する仲介業者とよく相談して下さい。
最終的な価格が決定するまでに5種類の価格があります。参考にして下さい。
@ 売却希望価格
売主様が決定する販売価格です
A 査定価格
物件を業者に査定してもらったときの価格です
B 売り出し価格
@とAを調整して決めます
C 購入希望価格
買主様が希望する価格です
D 成約価格
BとCを調整して決めます
@売却希望価格とA査定価格を調整してB売出し価格を決定します。
媒介契約
仲介業者と売出し価格が決まったなら、売主様と仲介業者で媒介契約の締結です。
「不動産の売却を依頼する」という内容の契約で、売主様と仲介業者の約束事を文書にした
ものです。
媒介契約は3種類あります
@ 一般媒介
複数の不動産業者にも売却依頼できます
A 専任媒介
1社しか売却依頼できません。但し、売主が直接買主を見つけた場合は、不動産業者を
介さずに当事者だけで契約することも可能です。
B 専属専任媒介
専任媒介よりも売主にとって制約が厳しく、直接買主を見つけても不動産業者を介して
しか売却できません。その場合であっても、仲介手数料も必要です。
一般媒介にして多数の不動産業者に依頼すると早く成約できるような錯覚を持つ方もいますが、
情報が乱暴にあつかわれるなどのマイナス面もあります。
また、いい加減な不動産業者と専任契約を結ぶと時間を無駄になることも。
それぞれのメリット・デメリットを考慮して検討して下さい。
販売活動
@ 指定流通機構「レインズ」への物件登録(不動産業者が閲覧できるサイト)
A 既登録の会員様へのご紹介
B ホームページへの掲載(物件の間取り・写真をホームページ上で掲載)
C 店舗での展示(店舗前に資料を展示します)
上記の営業活動によって、見学希望者からの問い合わせを待ちます。
購入希望者がいれば、条件交渉になります。
購入希望者が見つからなくても、見学希望者がいる場合は、そのままの売出し価格で営業を
続けても良いでしょう。
しかし、見学希望者も現れない…となると、売出し価格の見直しが必要の時期かもしれません。
心構え
心構え@
売却成功のための7か条
心構えA 不動産業者との付き合い方
心地よい情報を持ってくる不動産屋が、良い不動産屋とは限りません。
聞きたくない情報を持ってくる不動産屋が、悪い不動産屋とも限りません。
現代は情報化社会です。
不動産を探している人も必死になって情報を集めています。
お客様が所有している不動産だけが、他よりも高く売れることなんて考えにくいですよね?
「良薬は口に苦し」と昔の人は言いました。
冷静になって考えれば分かるはずです。
売出して半年、一年と売れない物件が実際にあります。
無責任な不動産屋に振り回された結果であることも多いんです。
甘い話には気をつけて下さい。
不動産売却を成功させるには、信頼できる不動産屋を見つけることがかんじん。
その理由が分かって頂けたと思います。
売買契約
購入希望者より申込があったら、売買金額・代金の支払い方法・物件取引時期を
売主様・買主様双方の希望をすり合わせながら契約内容を決めます。
内容が決定したら、その内容を文章にし、売主様・買主様との間で不動産売買契約を
締結。
決済
いよいよクライマックス。
売主様・買主様・司法書士・我々(不動産業者)立合いのもと
残代金の授受、所有権移転そして物件の引渡しを行います。
買主様の住宅ローンの資金実行日が確定後の手続きとしては以下のようなものがあります。
●売主様の住宅ローンの完済手続き
住宅ローンが残っている場合、住宅ローンを一括返済するという手続きです。
●残代金の受け取り・登記手続と鍵の引渡し
買主様から残代金や諸費用を受け取り、買主様名義に登記を移転する手続きです。
残代金は高額なため、銀行振込や預金小切手で受け取ることが一般的です。そのため、手続きは銀行などの金融機関で行われます。
資金実行日当日の流れ
●必要書類の確認
司法書士の立会のもと、登記移転に必要な書類を確認します。
●登記手続
司法書士が用意した登記の移転の書面に、売主様・買主様双方が署名します。また、上記の必要書類を司法書士に渡します。
司法書士は取引完了を確認した上で、移転登記の手続きを行います。
●残代金・各種清算金の受け取り
ご契約書に記載された残代金と、日割計算された固定資産税や管理費等(マンションの場合)を受け取り、領収書に記入します。
●鍵の引渡し
玄関や勝手口、物置、郵便受けなどの鍵をすべて買主様に引き渡します。
●仲介手数料の支払い
取引の完了をご確認いただき、不動産会社に仲介手数料の残金を支払います。
用意するもの
登記済証(権利証)
実印
印鑑証明書(発行から3ヶ月以内のもの)
身分証明
物件の鍵一式
固定資産税納付書